3軒目の家を建てることになったとき、私がもう一度重視したのが高気密高断熱という住宅性能でした。
ただ、最初からずっと性能一辺倒だったわけではありません。
1軒目では高気密の家の暖かさに驚きました。その後、シロアリ被害による建て替えを経験し、2軒目では住宅性能よりも、施工実績や工法への安心感を優先しました。
ところが、その2軒目で暮らしてみると、冬の脱衣所が寒い。夏に外出先から帰ると、2階が「モアっと」暑い。
そこで初めて気づいたんです。
1軒目で感じていた暖かさは、決して当たり前ではなかったんだなと。
3軒目では、その経験を踏まえてもう一度住宅性能を重視しました。ただし、1軒目と同じ選び方には戻りませんでした。
私が考えたのは、性能だけではなく、「性能+住宅会社への信頼+施工実績」です。

1軒目で「家はこんなに暖かくできる」と知りました
1軒目を建てたのは2010年です。
引き渡し時に測定したC値は0.4でした。窓はYKKの遮熱Low-Eペアガラスと樹脂サッシ。冬の暖房は、LDKの中心付近に設置した家庭用エアコン1台をほぼ24時間、弱めに運転していました。
それで広いLDKだけでなく、廊下や脱衣所、トイレに行っても、それほど寒さを感じなかったんです。
それまで暮らしていた賃貸住宅とは、明らかに違いました。
「家庭用のエアコン1台で、こんなに暖かいのか」
これはかなり驚きました。
朝シャワーを浴びるときも、脱衣所で震えるような寒さを感じた記憶はありません。建築中には、大工さんから冬でも家の中が寒くないので助かる、という話を聞いたことも覚えています。

当時の私は外断熱にかなりこだわって住宅会社を選んでいました。
ただ、今振り返ると、「外断熱だから暖かかった」と一つの工法だけで説明するのは違うと思っています。C値0.4という気密性能や窓など、家全体の性能が関係していたのでしょう。
私にとって1軒目は、「住宅性能が違うと、冬の暮らしはここまで変わるんだ」と初めて実感した家でした。
ところが2軒目では、住宅性能の優先順位を下げました
それほど気に入っていた1軒目ですが、2015年頃にシロアリ被害が見つかりました。
調査ではヤマトシロアリと確認され、被害は2階の桁まで及んでいました。最終的に住宅会社の対応で建て替えることになり、2017年11月に完成したのが2軒目です。
この経験は、私の住宅会社選びをかなり変えました。
1軒目では外断熱や高気密という住宅性能を強く意識していましたが、2軒目ではそれだけを追いかけるのをやめました。
施工実績はどのくらいあるのか。
これまでどのくらい建ててきた工法なのか。
住宅会社として安心して任せられるのか。
そんなところを以前より気にするようになりました。
2軒目では、営業担当者に施工実績を確認し、実際に資料も見せてもらっています。
これは今でも間違った判断だったとは思っていません。
1軒目の経験があったからこそ、住宅性能以外の部分を見るようになったのです。
2軒目に住んで、1軒目の暖かさが「普通ではなかった」と気づきました
ただ、2軒目で実際に生活を始めると、1軒目との違いを感じるようになりました。
特に覚えているのが冬の脱衣所です。
夜10時頃、お風呂に入るために服を脱ぐと寒い。
そのため、脱衣所にはセラミックヒーターを置いて使っていました。
もちろん、2軒目の詳しい断熱仕様は確認できていないので、「この性能だったから寒かった」と断定するつもりはありません。
ただ、暮らしていた私自身が、1軒目との違いをはっきり感じていたのは事実です。
夏にも同じようなことがありました。
2軒目は居室ごとにエアコンを使う家で、外出するときには普段エアコンを切っていました。
夏の14時から16時頃に帰宅して2階へ上がると、
「モアっ」
とした暑さを感じることがありました。
実測した温度ではありません。でも、ドアを開けたり階段を上がったりした瞬間に分かる暑さでした。

2軒目に住んでみて初めて、「1軒目はかなり暖かい家だったんだ」と実感しました。
家は、一度性能の高い家で暮らしたあとに別の家へ住んでみると、違いがよく分かります。
私の場合はまさにそうでした。
だから3軒目では、もう一度住宅性能を重視しました
2軒目を売却した直接の理由は、家の寒さではなく家庭や生活環境の変化です。
ただ、その後3軒目の家を考えることになったとき、住宅会社選びの基準には2軒目での生活経験がかなり影響しました。
私が重視したのは、主に次の3つです。
- 高気密高断熱に力を入れていること
- 会社として安心感があること
- 施工実績が多いこと
1軒目の経験だけなら、おそらく住宅性能ばかり見ていたと思います。
逆に、シロアリ被害の経験だけなら、実績や会社の規模ばかり気にしていたかもしれません。
でも私は、その両方を経験しました。
だから3軒目では、
「暖かい家には住みたい。でも、性能だけでは決めない」
という考えになりました。
これは、3回家を建てた中でかなり大きく変わった部分です。

私が求めたのは「部屋だけ暖かい家」ではありませんでした
もう一つ、3軒目で気にしていたのが家の中の温度差です。
2軒目では居室ごとに冷暖房していたので、暖房している部屋と、脱衣所など暖房していない場所との違いを感じました。
これから年齢を重ねていくことを考えると、できるだけ家の中の温度差を小さくして暮らしたい。
そう考えるようになりました。
私は高血圧で治療をしており、これから高齢になった時に居間や脱衣所などの温度環境と入浴時の事故リスクがとても気になっていました。
もちろん、「高気密高断熱住宅なら健康上の問題が起きない」と言うつもりはありません。
私が求めていたのはもっと単純です。
冬にリビングから廊下へ出たとき、寒い。脱衣所へ行ったらもっと寒い。そんな家には、できればもう戻りたくなかった。
その思いが、3軒目の住宅会社選びにはかなりありました。
そこで桧家住宅のZ空調が選択肢に入りました
3軒目の住宅会社を探す中で、桧家住宅の展示場へ行き、そこで初めてZ空調を知りました。
全館空調には以前から興味がありましたが、桧家住宅では高気密高断熱の家とZ空調を組み合わせている。
これは私が考えていた、
「家全体の温度差をできるだけ小さくしたい」
という暮らし方と合っていました。
最終的には一条工務店、桧家住宅、大和ハウスなどを検討し、性能だけではなく価格や間取り、営業担当者とのやり取りなども含めて桧家住宅を選びました。
このあたりは別の記事で詳しく書きますが、一条工務店も最後までかなり迷った住宅会社です。性能面では非常に魅力を感じていました。
それでも最終的には、住宅性能と価格、全館空調を含めた全体のバランスで桧家住宅になりました。
つまり私は、3軒目で「一番数値の高い住宅会社」を探したわけではありません。
自分が求める暖かさを実現できそうで、なおかつ安心して家づくりを任せられる会社を探しました。
3軒目で迎えた冬は、1軒目を思い出す暖かさでした
2020年12月に現在の桧家住宅へ入居しました。
引き渡し直前に測定したと記憶しているC値は0.7です。測定結果の紙は残っていないため、ここは私の記憶に基づく数値です。
そして最初の冬。
家の中で感じた暖かさは、私の感覚では1軒目とほぼ同じくらいでした。
現在も冬はZ空調を23℃前後、風量自動で基本的に24時間運転しています。
廊下や脱衣所、トイレへ行っても、寒いと感じることはほとんどありません。

1軒目で知った暖かさ。
2軒目で改めて気づいた、そのありがたさ。
それを3軒目でまた取り戻せたという感覚があります。
だから、高気密高断熱を重視したことについては、今のところ後悔していません。
3回建てた今なら、性能の「数字だけ」では住宅会社を選びません
高気密高断熱住宅について調べていると、どうしてもUA値やC値に目が行きます。
数値は大切です。
私自身、C値はかなり気にします。
でも、1軒目から3軒目まで経験した今は、数値だけで住宅会社を決めることはしません。
私なら、その数字に加えて、
施工実績は十分あるか。
会社として長く付き合えそうか。
何か問題が起きたときに、きちんと対応してくれそうか。
自分が求める暮らし方に合った空調や間取りを実現できるか。
そこまで見ます。
高気密高断熱は私にとって大切な条件です。でも、3回建てた今は「高性能ならそれだけでいい」とは思っていません。
1軒目の暖かさも、シロアリ被害も、2軒目の寒さも、すべて経験したからこそ出た結論です。
もし私が4軒目を建てることがあったとしても、住宅性能はやはり重視すると思います。
ただ、そのうえで会社の信頼性や施工実績、そして今なら居室ごとに温度調整しやすい全館空調なども含めて比較します。
3回建てても、「これがすべての人にとって正解」という住宅会社は分かりません。
でも一つだけ言えるのは、家の性能はカタログの数字を見るだけではなく、そこでどんな暮らしをしたいのかと一緒に考えた方がいいということです。
私の場合は、1軒目と2軒目での暮らしを経験したことで、3軒目ではもう一度、高気密高断熱の家を選ぶことになりました。






















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